事例で見る霊感商法の手口 被害に遭わないために自己紹介

訪問販売、キャッチセールス、チラシでの宣伝。

 これまでに書いたのは霊感商法とはいっても、他の悪徳商法との組み合わせだったり、いかにも業者っぽい手口が多かったりと、霊的宗教的なトンデモを期待していた方には物足りなかったかもしれません。

 ということで霊感商法をしている、霊能者、霊媒師、各種宗教団体様にこちらから訪ねていったら、どんなふうにお金を持っていかれるかということを書いてみたいと思います。

 知人に薦められて、本を読んで信頼できると思って、TVに出ていたから、アヤシイ霊能者を知るきっかけっていうとこのくらいでしょう。
他にもあったら教えてください。
 あんまり友達が霊能者やってたり、教祖様だったりすることはないですよね。

 自分から霊能者を頼ったり、新興宗教の門を叩こうとする人っていうのは、理由は様々でも相当追い詰められてる人が多いんでしょう。
せめて精神科医にカウンセラーを受けるとかにしとけばとは思いますが、あまりに物事がうまく進まないときは、自分でなんとかしようとするのではなく、理屈を超えた超常現象的なところにその原因があるのではないかと思ってしまうのが人情というものなんですねえ。

 霊能者であっても新興宗教であっても、霊感商法の手口は同じですね。
ただ、これまで書いたもののように、まったく不幸を感じてない人や、ぼんやりとした不安を持っている人を相手にするわけじゃなくって、はっきりした不幸が原因で来る人がほとんどでしょうから、商談はすすめやすいかと思われます。

 手に入る商品は、印鑑、壺、数珠、人参エキス、聖水、お守り、と色んなものを扱っているようですが、お金で買えるのは物ばかりではありません。
もっと精神的で崇高な儀式。そう、加持祈祷、除霊、憑き物落とし、説法のたぐいです。

 料金の徴収は、もっぱらお布施や寄付といった名目で行われます。
元手がほとんどただ同然。セコ過ぎです、霊能者先生、並びに教祖様。
ほんの数分程度の演技をしたからって、数十万から数百万の現金が手に入るって、素人役者には多すぎる祝儀ってもんでしょうが。
  祈祷除霊のあとに壺をすすめてくれる親切なところもあるかもしれませんが。

 その後幸せになれればいいかもしれませんが、まあ効きやしませんよね。
病気の回復祈願をして、良くなるどころか悪くなる一方。どうなってるんだと聞いてみたら、

「先生が祈祷をしたから、それだけで済んでいるんです。そのままであったら今頃命があるかどうか」

こういうのって居直りって言うんですよね。

「まだ信仰が足りないのです。もう一度説法を受け直さなければなりませんね」

 つまりもっと金を払えということですよね。

 宗教は最後のビジネスだって言ったのは誰だったか、ともかく「信じる者は救われる」でなくて、「信じる者から巻き上げる」ところが多いようで。

 信仰心の無い僕には今のところ他人事ですが、皆様もあとで後悔されないように、信じる相手を事前に良く確認してくださいね。